ボーナス時期の買い替え前に。今使っているモノの「下取り」と「買取」どっちがお得?

こんにちは、「買取サプリ」編集長のサクです。

夏のボーナスが入ったタイミングで、「そろそろスマホを買い替えようかな」「型落ちしてきたテレビ、新調しようかな」なんて考えている方、多いのではないでしょうか。帝国データバンクが2026年6月に発表した調査によると、2026年夏のボーナスは正社員1人あたり平均47.7万円で、前年より1.8万円増えたそうです。さらに経団連の第1回集計では、大手企業の平均妥結額が100万8,706円となり、比較可能な1981年以降で初めて100万円の大台を突破したというから驚きです。「ちょっと奮発してみようかな」という空気、伝わってきますよね。

でも、いざ買い替えるとなると必ずぶつかるのが「今使っているモノ、どうしよう?」問題です。お店の人に「下取りしますよ」と言われると、そのままお願いしたくなる気持ち、すごくよくわかります。でも、買取専門店に持ち込んだ方がずっと得をするケースも珍しくないんです。

買取店のカウンターに5年以上立っていた私は、「下取りに出しちゃったけど、実はもっと高く売れたのかな…」というお客様のちょっぴり切ない声を、何度も聞いてきました。今日はそんなモヤモヤをスッキリさせるべく、「下取り」と「買取」、結局どっちがお得なのかを、元・査定員の視点からじっくり解説していきます。

そもそも「下取り」と「買取」は何が違うの?

まず基本のキから整理しましょう。「下取り」と「買取」、なんとなく似ているようで、実は仕組みがまったく違います。

下取りとは、新しい製品を購入することとセットで、今使っている製品を引き渡し、その分の割引やポイント還元を受ける仕組みです。あくまで「新しく買う」ことが前提になっているのがポイントです。

一方の買取は、新しい製品の購入とはまったく関係なく、モノを業者に売って現金を受け取る仕組みです。今のスマホを使い続けながら査定に出すこともできますし、そもそも何かを新しく買う予定がなくても利用できます。

項目下取り買取
前提条件新製品の購入が必要なケースが多い購入の有無を問わない
受け取り方割引・ポイント還元が中心現金
査定基準メーカー・キャリアの一律基準業者ごとの中古市場相場
手続き窓口購入店・キャリアショップの1カ所買取業者(複数比較が可能)
対応品目対象機種・カテゴリが限定的家電、ブランド品、楽器など幅広い

こうして並べてみると、下取りは「買い替えのついでに片付けられる手軽さ」、買取は「現金化と価格の柔軟さ」に、それぞれ強みがあることがわかりますね。

実は「下取り」にも3つのタイプがある

「へえ、下取りって全部同じだと思ってた」という方、多いのではないでしょうか。実は下取りは、大きく3つのタイプに分かれます。

  • 新製品の購入代金から直接マイナスされる「値引き型」
  • 各種ポイントとして還元される「ポイント還元型」
  • 下取り品を買取相当額として、現金やギフトカードなどで受け取れる「買取型下取り」

たとえばNTTドコモの下取りプログラムは、新機種購入代金からの直接割引と、dポイントでの受け取りのどちらかを選べる仕組みで、最大80,000円(税込)の割引が用意されています。ソフトバンクの下取りプログラムも同様に、PayPayポイントか機種代金の値引きを選べるようになっていて、良品のiPhone 15なら38,880円相当、iPhone 14 Proなら43,920円相当が目安として案内されています。auのスマホトクするプログラムは少し毛色が違っていて、24回払いで購入した端末を13〜25カ月目に返却すると、残りの支払いが不要になるという、実質的な下取りの仕組みになっています。

このように、同じ「下取り」という言葉でも、キャリアによって受け取り方や条件がけっこう違うんです。事前にチェックしておくと、あとで「こんなはずじゃなかった」を防げますよ。

なぜ「下取り」と「買取」で金額に差がつくの?

同じモノを手放すのに、下取りと買取で金額が変わるのはなぜでしょうか。答えはシンプルで、それぞれが何を基準に値段を決めているかがまったく違うからです。

下取りは、メーカーやキャリアがあらかじめ設定した一律の基準で金額が決まります。効率よく大量の端末を処理する必要があるため、機種やグレードごとに、だいたいこのくらいという基準が先に決まっているイメージです。

一方の買取は、そのときどきの中古市場の相場、つまり需要と供給のバランスをダイレクトに反映します。人気機種やモデルチェンジ直前のタイミングなら価格が跳ね上がることもありますし、業者同士の価格競争も影響します。Apple Trade Inのように、下取り額が新製品価格を上回った場合は差額をギフトカードで返金してくれる良心的な仕組みもありますが、それでも基本的な価格の決まり方が一律基準であることに変わりはありません。

たとえば、人気ゲーム機の新作タイトルが発売された直後は「今すぐ遊びたい」という需要が一気に高まり、型落ちモデルであっても買取相場がぽんと跳ね上がることがあります。下取りの一律基準では、こうした一時的な需要の変化はほとんど反映されません。フリーマーケットを巡るのが趣味の私からすると、こういう「相場が生きている」瞬間を見つけるのが、実はいちばん面白いポイントだったりします。

私が店頭にいたころの感覚では、人気機種であればあるほど、下取りと買取の差は開きやすい傾向にありました。型落ちのタイミングや、需要が集中するボーナス時期は特に買取相場が動きやすいので、「今売ったらいくらになるんだろう」と一度チェックしてみる価値は十分にあります。

「下取り」のメリット・デメリット

ここからは、それぞれのメリット・デメリットを正直にお伝えします。まずは下取りからです。

下取りのメリットは、なんといっても手続きが一本化できる手軽さです。新しい製品を購入する窓口で、そのまま古い製品を引き渡せるので、わざわざ別の業者を探したり、梱包して発送したりする手間がありません。購入と売却が同時に完結するので、時間がない方には特にありがたい仕組みです。

一方でデメリットは、査定額が伸びにくいことです。前述の通り一律基準で金額が決まるため、状態が良くても相場より高く評価されることはあまり期待できません。さらに、対象機種や購入履歴といった条件が細かく設定されているケースも多く、「他社で買った端末だから対象外だった」という声もよく聞きます。加えて、下取りは基本的に現金化ができない点も見落とせません。

「買取」のメリット・デメリット

続いて買取のメリット・デメリットです。

買取の最大のメリットは、複数の業者を比較して高値を狙えることです。1社だけでなく何社かに査定を依頼すれば相場観もつかめますし、結果的に納得のいく金額で手放せます。また、新しい製品を購入するかどうかに関わらず現金を受け取れるので、「とりあえず今すぐ現金が欲しい」というニーズにも応えられますし、家電からブランド品、楽器まで、下取り制度が存在しない品目でも幅広く対応してもらえるのが強みです。

実際に、宅配買取を専門にしている業者を見てみると、それぞれに得意分野があります。たとえば家電製品の買取に特化した買取RECOは、出張買取とLINE査定に対応していて、テレビや冷蔵庫のような大型家電から、イヤホンなどの小型家電まで幅広く扱っています。郵送でのスピード感を重視するなら、電化製品・家電製品の買取を手がける買取マッハも選択肢のひとつです。送料無料に加えて郵送到着後の即日振込にも対応しているとのことで、「業界最速の現金化」を掲げるほどスピード対応に力を入れているサービスです。もし「ボーナスでうっかり買いすぎた新品未開封のガジェットがある」という場合は、新品未開封品専門の買取バスターズのように、パソコンや家電、コスメまで40カテゴリー以上を扱う専門店を利用する手もあります。

もちろんデメリットもあります。業者選びや複数社への査定依頼には、それなりの手間と時間がかかります。宅配買取なら梱包や発送の作業も必要ですし、業者によっては入金までに数日かかることもあるので、「今日中に現金化したい」という場合は事前に振込タイミングを確認しておくと安心です。

あなたは「下取り」向き? 「買取」向き? ケース別診断

ここまで読んで、「結局自分はどっちを選べばいいの?」と思った方のために、簡単な診断をまとめてみました。

  • とにかく手続きを一本化して、購入と同時に楽に済ませたい人は下取りに向いています
  • 購入店やキャリアショップですべて完結させたい、比較する時間がない人も下取りに向いています
  • 1円でも高く売りたい人、じっくり相場を比較したい人は買取に向いています
  • 新しい製品を買う予定がなく、とにかく現金がほしい人も買取に向いています
  • 家具や楽器、ブランド品など下取り制度がそもそもない品目を手放したい人は、買取一択になります

もちろん「どちらか一択」ではなく、まず下取り額を確認したうえで、念のため買取店の査定額も比べてみる、という合わせ技もおすすめです。手間はかかりますが、数万円単位の差が出ることも珍しくないので、ボーナスという大きな買い物のタイミングだからこそ、一度比べてみる価値は十分にあります。

スマホ・家電だけじゃない!モノ別・下取りvs買取の考え方

「下取りvs買取」というと、スマホや家電のイメージが強いかもしれませんが、実はボーナス時期に見直したいモノは他にもたくさんあります。

スマホ・パソコン

スマホやパソコンは、キャリアやメーカーの下取り制度がもっとも充実しているジャンルです。ただし、下取りに出す前には必ずデータのバックアップと初期化を済ませておきましょう。買取に出す場合も同様で、個人情報の消し忘れは査定員として一番ヒヤッとした瞬間でもあります。なお、机の引き出しに眠っている型落ちのタブレットやモバイルルーター、古い型番のイヤホンなどは、そもそも下取りプログラムの対象外になっているケースが少なくありません。そうした周辺機器こそ、買取に出すことで「まだこんな値段がつくんだ」という意外な発見があるジャンルです。

家電(テレビ・冷蔵庫・洗濯機など)

家電量販店でも下取りサービスを行っているところは多いですが、値引き型なのかポイント還元型なのか、お店ごとに条件が異なります。大型家電は搬出の手間もあるため、出張買取に対応しているサービスを選ぶと負担が少なくすみます。特に冷蔵庫や洗濯機は運び出すだけでも一苦労なので、新しい製品の配送・設置と同時に引き取ってもらえる下取りの手軽さは侮れません。一方で、まだ製造から数年しか経っていない状態の良い家電であれば、出張買取で相場を確認してから判断しても遅くはないでしょう。

自転車・カメラ・楽器・ブランド品など

電動アシスト自転車やカメラ、楽器、ブランド品や腕時計といった品目は、そもそもメーカー側に下取り制度が用意されていないケースがほとんどです。この場合は買取一択になりますが、裏を返せば「業者選びさえ間違えなければ、相場を素直に反映した査定を受けられる」ということでもあります。電動アシスト自転車はバッテリーの劣化具合、カメラはレンズのコンディション、楽器は付属ケースや調整記録の有無、ブランド品は箱・保証書・鑑定書の有無が査定額を大きく左右するため、それぞれの品目に強い、専門知識を持つジャンル特化型の買取店を選ぶと、より納得のいく査定に出会いやすくなります。

少しでも高く売るための共通テクニック

下取りでも買取でも、ちょっとした工夫で査定額が変わることがあります。私が店頭でよくお伝えしていたコツをまとめました。

  • 箱や付属品、説明書をできる限り揃えておく
  • 目立つ汚れやほこりは事前に拭き取っておく
  • 1社だけで決めず、複数社の見積もりを比較する
  • オンライン査定やアプリで事前におおまかな相場感をつかんでおく
  • 新モデル発売前や引っ越しシーズンなど、需要が動くタイミングを意識する
  • 型番や購入時期、製造年をあらかじめ控えておく

特に複数社を比較するというのは、実は多くの人が面倒に感じて省略しがちなポイントです。でも、たった1本電話をかける、1件フォームを送信するだけで数千円から数万円変わることもあるので、ボーナスという大きな出費のタイミングだからこそ、ひと手間かけてみてほしいです。

もうひとつ、ボーナス時期ならではの注意点もお伝えしておきます。この時期は、自分と同じように買い替えを考えている人が全国的に増えるタイミングでもあり、人気機種は下取り・買取ともに査定や入金までの日数がいつもより延びやすくなります。余裕を持ったスケジュールで進めるのがおすすめです。逆に言えば、型落ちモデルを手放す人が集中するタイミングでもあるので、買い替えを決めたらできるだけ早めに動き出すことが、査定額をキープするコツになります。

見落としがちな「税金」の話。売って得たお金に税金はかかる?

「下取りや買取で得たお金って、税金がかかるんじゃ…」と、こっそり心配している方もいるかもしれません。ここは国税庁の公式見解で確認しておきましょう。

国税庁のタックスアンサーによると、家具や什器、衣服といった「生活に通常必要な動産」を譲渡した場合の所得は非課税とされています。つまり、普段使っているスマホや家電、家具を売って得たお金には、基本的に税金はかかりません。

ただし例外もあります。貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個または1組の価額が30万円を超えるものは課税対象になるとされています。高級腕時計やジュエリーなど、高額な品目を手放す際には、この点だけ頭の片隅に置いておくと安心です。

下取りに出したモノは、その後どうなるの?

最後に少し視点を変えて、下取りや買取に出したモノの、その後についてもお話しさせてください。

一般社団法人日本リユース業協会によると、日本の家庭に眠る未活用資産は約67兆円にのぼり、5年間で1.8倍に拡大したというデータがあります。それでも過去1年でリユースを利用した人は29.7%にとどまるそうで、「もったいない」がまだまだ眠っていることがうかがえます。実際、リユース経済新聞の調査では、2024年の国内リユース市場規模は3兆2,628億円で15年連続の拡大、中でも中古スマホ・携帯市場は前年比22.4%増の1,059億円と、初めて1,000億円を超えたそうです。

環境省は、リユースを「一度利用した製品をそのままの形で、または製品の部品をそのまま再使用すること」と定義し、リデュース(発生抑制)に次いで優先度の高い取り組みとして位置づけています。あなたが下取りや買取に出したスマホや家電は、点検・整備を経て次の誰かの手に渡ったり、部品として再利用されたりして、また新しい役目を果たしていくわけです。

節約やエコというと少し堅苦しく聞こえるかもしれませんが、私はもっとシンプルに「もったいないが、誰かのありがとうになる」くらいの気持ちで捉えるのがちょうどいいと思っています。

まとめ

今回は、ボーナス時期の買い替えにまつわる「下取り」と「買取」の違いについて解説しました。

下取りは購入と同時に手続きが完結する手軽さが魅力ですが、査定額は一律基準で伸びにくい傾向があります。一方の買取は、手間こそかかるものの、複数社を比較することで納得のいく金額を狙えますし、下取り制度がない品目にも対応してもらえます。どちらか一方に決めつけず、まずは下取り額を確認したうえで買取相場ものぞいてみる、という合わせ技が一番賢い選択かもしれません。

せっかくのボーナスです。新しいモノを迎える前に、今使っているモノにもきちんと「卒業査定」をしてあげてください。あなたの「もったいない」が、ちょっとしたお小遣いに変わりますように。